【トラベルニュース】京都市の2月外国人宿泊者数が半減
新型コロナウイルスの影響により、外国人延べ宿泊客数が前年同月比53.8%減と約半減
京都市観光協会のデータ月報(2020年2月)によると、新型コロナウイルスの影響により、京都59ホテルにおける2020年2月の外国人延べ宿泊客数は、前年同月比53.8%減と約半減し、調査開始以来最も減少幅が大きかった2018年1月の6.5%減(春節期間変動が主な要因)を大きく下回る記録的な下げ幅となった。好調なインバウンド需要が大きく減速し、京都観光に大きな影響を与えることとなったと発表した。
-53.8%
とりわけ大きく減少したのが中国で、同76.7%減と約8割減となった。その他のアジア市場においても、感染拡大による旅行需要の低下に伴い、韓国が同77.7%減、香港が同60.7%減、台湾が同56.9%減と、大きく減少することとなった。こうした中、外国人延べ宿泊客数に占める国・地域別構成比では、中国が21.7%と前年同月の43.1%から21.4ポイント低下したものの、33ヶ月連続となる1位を堅持した。構成比2位は台湾(14.3%)、3位はアメリカ(13.3%)と、順位に変動は見られなかったが、4位に新型コロナウイルスの影響が限定的であったオーストラリア(10.0%)が入った。
-4.7%
日本人延べ宿泊客数は、前年同月比4.7%減と微減にとどまった。2月段階においては、国内においては、旅行需要が大きく低下する状況ではなく、16日に京都マラソンが開催されるなど、中旬までは通常に観光できる状態であったといえる。2月下旬に入り、混雑する場所を回避する観点から、京都観光を避けるという動きも一部生じたが、外国人観光客が減少した観光地や例年よりも低価格な宿泊施設等がSNS等で紹介されるなど、新たな宿泊需要も生じたことで、外国人客に比べ大きく減少する結果とはならなかった。
54.3%
日本人・外国人を合わせた総延べ宿泊客数は、前年同月比27.3%減となり、台風の影響で関西空港が閉鎖された2018年9月以来、17か月ぶりに前年同月を下回るとともに、調査開始以来、最も大きな減少幅を示した。 客室稼働率も、前年同月を24.2ポイント下回る54.3%となり、これまで最も低かった2015年1月の65.7%を10ポイント以上下回った。京都観光にとって1月、2月はオフシーズンとはいえ、客室稼働率50%台という数値はこれまでにないものであり、事態の深刻さを表している。
出典:京都観光協会データ月報(2020年2月)https://www.kyokanko.or.jp/report/hotel202002